ある島にて・・・（二十八日目・有意義な一時）

二十八日目（有意義な一時）

　板張りの床は身体が痛くなる。

　ここの所ずっとベットとかで寝てたから少し身体が弱くなってるのかも知れない。

　大きく背伸びをする。

　窓越しに日の出を眺める。

　こうして日の光に起こされると言うのも何だかいい気分だ。

　窓を開ける。

　朝の空気はひんやりしてて気持ちがいい。

　そしてとても清浄だ。

　身は水で心は光で洗われる。

　皆も起きたらしく。

　そこかしこで物音がする。

　戸を開けて廊下に出る。

　ドタバタと西瓜一味が総出で掃除をしていた。

　おはようございますと昨日とはうって変わった態度で西瓜。

　へこみとヒビが痛々しいと思ったら。

　捏ねた小麦粉で補強してあった。

　あれで誤魔化せると言うより、意味があるのだろうか・・。

　朝食を取る為に調理室へ赴く。

　そこではすでに瓜達が食べ始めていた。

　瓜たちとあいさつを交わして空いてる所に座る。

　何を食べていのかと見ると昨日の残りをパンに挟んでサンドイッチにしている。

　そのパンも胡瓜達が作ったものらしい。

　胡瓜は確かに料理が上手かったが。

　一度見ただけで完璧に作れるなんて。

　そもそもこの船に備え付けられている調理器具も初めて使うものだろうし。

　そう使うのに知識が要るわけでも無いが。

　それでも初めてでここまで扱えるとは・・。

　ぼーっと考えている私に何をやってるんだと瓜がサンドイッチを一つ取り寄せてくれた。

　腹も減っていたので私も物思いを止めてそれをがつがつと食べる。

　皆で争うように食べたので。

　見る間に無くなってしまった。

　おう、あいつらの分が無くなったな。また飯抜きだ、あいつらァと瓜が豪快に笑う。

　少し西瓜達が不憫に思えたが、まあ自業自得だろう。

　相変わらず一生懸命に働いてるらしくドタバタと聞こえる。

　根は真面目なのかも知れない。

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