ある島にて・・・（五日目）

五日目

　今日は上天気だった。

　そこで早速鍋拾いに浜へ出かける。

　それにしても色んな物が流れ着いている。

　タイヤやらカップめんやら主にゴミだったが。

　まったく・・、その内何処もゴミで埋まるぞこれは。

　私はタイヤを一つ運び出し、日当たりの良い所においておいた。

　椅子代わりに使うつもりである。

　それから色々と物色したが目当ての物は見付からなかった。

　しばらく考えていると、足元に平たい石が落ちていた。

　私は石焼を思いつき、それを鉄板代わりに持っていく事にした。

　そうしてお皿代わりに拾った発泡スチロールのふたを折り、手ごろな大きさにした。

　何でも考えれば使えるものだと思った。
　

　帰ったら早速石焼を試してみた。

　これが実に良い。

　思わず顔がほころぶ。

　ふと、しっかり順応してきているなと、少し可笑しかった。

　腹も膨れたのでごろりと横になる。

　出かけると酷く疲れる。

　今までの運動不足がたたってるなと思いながらうとうととする。

　どれくらい時間が経った後だったろう。

　私は何かに揺り起こされた。

　目を瞬かせながら身体を起こすと。

　南瓜がふんぞり立っていた。

　南瓜は近頃泥棒が頻繁にでるから気をつけなさいと言って、そのままふんぞり帰って行った。

　私はああ昨日のかと思ったが、眠気に負けてそのまま眠ってしまった。
　

　目を覚ますと夕暮れ時だった。

　私は背伸びしてから潮干狩りに出かけた。

　帰ってから気付いたのだが、不味い木の実が減っていた。

　そして、タイヤの事をすっかり忘れていたのに今気が付いた。

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