お笑いも永久に

期待と結果は概ね反比例します

　「赤司かいッ！！」

　「うむ、暇だったのだ。じゃあな、みつふさン」

　　シュタと足を上げて去って行く赤司。自分の存在をアピールする事も、人にとって当然の権利であり

　必要な事なのかも知れませぬ。

　　とは言え。

　「別に誰もお前に出てきて欲しいって言ってないかもよーーーーー！！」

　　きちんと釘を刺すと言うのも必要な事なのでしょう。

　「じーーーーーーーッ」

　「はうッ！？」

　　またもやあの気配が・・・・・。

　「しつこいぞ赤・・・あッ？」

　「え？」

　「狗引かいッ！！」

　「あら見付かっちゃった」

　　この学校は本当に次から次へと変人が・・・・・まったく身が持ちませんッ！！

　「何やってるんだよ、狗引まで」

　「え、これが流行ってるのかと思って。あ、バナナの時間だわ。じゃあ、またね」

　「流行るかッ！！」

　　と、突っ込む声も聴こえない程のスピードで廊下に並み居る生徒達を跳ね飛ばしながら、小柄な重戦

　車さんは去って行きました。

　「身が持たないのは名前無し君達だよな、きっと」

　　ある意味悟った気も致しました。

　「そして、何やってるんだ真弓？」

　「えッ！？」

　　そして消火器の後ろから焦りながら出てくる真弓。それで隠れてると思える君が羨ましい・・・。

　　僕にはもうそんな純真な心は残ってないさ・・・・あははははははは・・・・はあ・・・。

　「いや、えっと・・・その。な、何でも無いよ」

　「何でも無いって、お前この間から変じゃないか・・・・」

　「やっぱり・・・・変・・・かな」

　「ん、いやそう言う変でなくて・・・・おかしいと言いますか。何と言いますか」

　「やっぱりそうなんだッ！」

　　そう言って駆け出す真弓。速い疾い、風のような真弓に切裂かれた生徒達が俵に転がっていきます。　

　これが死屍累々と言う奴ですな。いやあ何て教育的。

　「待てい、真弓！！」

　　そして勿論後を追います。僕もそれなりに足には自信があるのです。

　「数多の不幸を乗り越えて来たこの足を、舐めるんじゃない！！」

　　廊下を突き抜け生徒を跳ね飛ばし、角を曲がり先生を突き落し、階段を上がりながら踊場で華麗にタ

　ーンをこなす。

　　そんな調子で必至に追跡しました。

　「この先は・・・・」

　　そして真弓に数秒遅れてそのドアをくぐった時、目に真っ青な景色が飛び込んで来ました。真っ白な

　大入道と共に。　

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